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「スルッとKANSAI 3dayチケット」で端っこを目指す~(1)最北端編

 今季限りで廃止が決定した「スルッとKANSAI 3dayチケット」で、この切符で行ける「端っこ」を、東西南北の4方向にわたって訪問した。

 1日目は最北端を目指す。
 この日のスタートは京阪・出町柳駅。朝7時40分、駅前のバス停には人だかりができている。アウトドアウェアにリュックサック、登山の格好をしている人が目立つ。


 さて、そのような登山者とともにこれから乗るのが京都バス10系統。冬期を除く土休日に1日2往復だけ運行されている便だ。2往復とはいえ乗客は多く、臨時便も出て2台での運行だ。自分は1台目の方に乗車する。2台あるので、座ることこそできないものの、ひどい混雑というほどでもない。
 7時45分、定刻通りに2台のバスが出発。駅を出ると、高野川沿いの道をひたすら北上していく。いくつものバス停を経由するが、乗り降りする人はいない。
 花園橋交差点を右折し、比良山系の山々へ分け入っていく。他の路線バスとは異なり山間の集落は経由せず、新道を通る。八瀬、大原といった観光地も巡るが、乗り降りする人は少ない。
 大原をすぎると峠越えの区間に入る。「途中峠」という変わった名前の峠を越えると滋賀県に入る。カーブが連続し、勾配は急で、バスはうなりを上げながら走る。
 出町柳を出てちょうど1時間経った8時45分、坊村というバス停に着く。比良山系の最高峰、武奈ヶ岳の登山口があるところで、登山の格好をした客はここで一斉に降りる。出町柳から30kmほど、路線バスとしては結構な距離をすでに走っている。千円札が運賃箱に次々と放り込まれていく。
 車内は一気に空き、空席も出てくるほどに。臨時の続行便はここまでの運行で、続行便から数人が乗り移ってくる。
 坊村を出ると、バスはさらに北上。徐々に地形が緩やかになり、谷底が広くなってくる。
 そして、9時10分ごろ、バスは終点である朽木学校前停留所に到着。数人が下車する。ここが3dayチケットの「最北端」だ。


 住所としては、滋賀県高島市。2005年に合併するまでは朽木村というところだった。あたりは村の中心地区で、停留所の周囲にはコンビニや道の駅がある。道の駅では、何かのイベントが行われている。
 そうこうしているうちに、バスは復路便として再び出町柳駅へ。それには乗らずに、後ろ姿を見送る。次に出町柳ゆきの便が出るのは、7時間半後の17時、日が沈む頃合いだ。


(2)最西端・最東端編へ

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