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パイロット 強色(TSUWAIRO) INK-30TW 万年筆用顔料インク

パイロットからついに万年筆用の顔料インクが発売された。これで、日本の万年筆メーカー大手3社から、顔料インクが出そろうことになる。

色はブラック、ブルーブラック、ブルーの3色あり、今回はそのうちブルーを購入した。この記事では、リファレンスとしてセーラー万年筆のストーリア・ナイト(ブルー)と比較しながら、強色を紹介していく。

強色(TSUWAIRO) ブルー INK-30TW-L

まず、インクの色味はいたって普通のブルー。万年筆用インクにありがちな紫寄りのロイヤルブルーではない。ストーリアのナイトにとても近い色だ。あえて差を言うのであれば、強色の方が赤みが強く、彩度が低い。と言っても、その違いはわずかでしかなく、パッと見ただけでその違いは分からない。ストーリアのブルーはインクの溜まったところでレッドフラッシュが発生するが、強色ではレッドフラッシュは顕著には見られない。

顔料インクなので発色はマット。また、染料インクに比べると色が薄い。書いたあとすぐは色鮮やかだが、乾くと彩度が落ちる。ストーリアも同じような彩度変化をするので、顔料インクはそういうものなのかもしれない。

筆跡、ストーリアとの比較

実測したわけではないが、インクの粘度はストーリアよりも低いと見られる。パイロットらしいサラサラなインクだ。世の中の顔料インクはどろっとしたものが多いので、このサラサラ感は貴重かもしれない。

また、インクの表面張力もストーリアよりも低いようで、コピー用紙のような薄く品質の良くない紙だとインク溜まりのところで裏抜けする。ただし、パイロットのノーマル染料インクほど激しく裏抜けするわけではなく、実用上はさほど問題ないだろう。

ジェットストリーム 3色ボールペン SXE3-507

新たなジェットストリーム・3色ボールペン(SXE3-507)が発売された。こちらのペン、軸と芯に、2つの大きな特徴を持っている。

ジェットストリーム 3色ボールペン SXE3-507

まず、一つ目、構造上の特徴は、黒色が後端ノック式になっていることだ(赤・青は通常のレバー式)。従来の多色ボールペンは軸側面のレバーを下げて芯を出すが、このペンの黒インクでは単色ボールペンと同じような感覚で、軸のお尻をノックして芯を出すことができるようになっている。出した芯は、お尻を再度ノックするか、他の色のレバーを引き下げることによって、戻すことができる。

ノック部拡大

中を分解してみると、黒色のリフィルの刺さる位置が、赤色や青色に比べてわずかに円の中心寄りに位置している。これは後述する黒色増量芯のブレの緩和にも寄与していると見られる。

軸の内部構造

次に、二つ目、インクの面での特徴は、黒色の替芯にインク増量の新開発の芯(SXR-ML-05、SXR-ML-07)が使用されていることだ。外形は従来の多色用替芯(SXR-80系列)と同じであるが、パイプの内径が広く、従来品に比べてインクがたくさん入っている(従来比70%増)。芯が軸に刺さる部分(後端)の内径は従来芯SXR-80と同じになっており、互換性がある(※)。したがって、増量インクの替芯だけを購入して、従来のジェットストリーム多色・多機能ペンに刺すこともできるようになっている。

増量芯と従来芯を見比べてみると、増量芯の方がインクの円柱の幅が広く、またインクの色もくっきりと見え、パイプの厚みが薄くなっていることが分かる。

増量芯(SXR-ML-05)と従来芯(SXR-80-05)の比較

一方、パイプが薄くなった分、芯の曲げに対する剛性は低くなっている。同じくらいの力で芯を曲げてみると、増量芯の方がよく曲がる。芯の曲がりやすさは筆圧をかけたときのペン先のブレに繋がる。先ほど述べたように、黒芯の差し込む位置がやや中央寄りとなっており、ペン芯の曲げが緩和される構造となっているが、実際に筆記してみると、弱めの筆圧だと違いはほとんど感じられなかった一方で、コピー用紙に窪みができる程度の強い筆圧で書くと、増量芯のみ、ペン先が筆圧によって少し引っ込む現象が見られた。

※ 公式発表では、0.7mm増量芯(SXR-ML-07)とジェットストリームF(SXE3-601-05)の組み合わせのみ不可となっている。

パイロットの万年筆用インクの耐水性試験

パイロットの万年筆用インクの耐水性試験を行った。基本色の黒・赤・青・ブルーブラックに加え、カラーインクの緑・オレンジも確認した。筆記後1日おいたあと、1時間水道水に浸漬した。

黒インクは少し流れたものの、明瞭に筆跡が残った。青インクはこの中では一番水に強く、ほとんど変化がなかった。ブルーブラックは赤色の成分が流れ出して青に近い色に変色したが、こちらも筆跡は明瞭に残ったままだ。 一方、緑・オレンジはほとんどインクが流れ出してしまい、文字を読み取れないほどに筆跡が消えてしまった。

そして、最も意外な結果だったのが、赤インク。少しインクが流れ出したものの、かなり明瞭に筆跡が残っている。染料の赤インクでここまでの耐水性を持っているものは見たことがなく、驚くべき結果だ。

ネットを検索すると他にもパイロットの赤インクの耐水性を調べた人がいるが、いずれも耐水性はないという結果で、今回の結果はそれと相反している。使用したインクの製造日は2020年1月7日。最近になって、成分が変わったのだろうか。

何か間違えているのではないかという疑いもあるので、後日再試験をしてみたい。

シグノRT1の仕様変更

2021年4月から、三菱鉛筆のゲルインクボールペン「シグノRT1」の仕様が変更されている。カタログ上では、型番が「UMN-155」から「UMN-155N」に変わり、重量が11.1gから10.5gへと軽くなっている。

重さが変わっているということは、ペン軸の形状や材質、インク量など、大きく変わっているところがあるということになるが、どこが変わったのだろうか。

実物を比較してみると、どうもクリップ部分が変更となっているようだ。

仕様変更前(上)と仕様変更後(下)のシグノRT1

クリップの相手部分が、変更前はクリップと一体になっていたのに対し、変更後は上軸(本体側)と一体となっている。そして、クリップ側の突起が小さくなり、“相手側”の突起がなくなっている。また、この突起の削減に伴ってか、クリップの角度も変更されているように見える。以上の変更でクリップまわりの構造が単純になったことにより、外から見える範囲では、クリップ部の構成部品数が3点から2点に削減されている。

クリップ部の比較

この変更により、クリップと上軸の接触部分が減ったため、筆記時にクリップ部品が揺れてカチャカチャと音が鳴る問題が軽減されている。

一方、インクの入っている量や書き味を見る限り、インク側に変更はないようだ。

ユニボールワン(三菱鉛筆)

三菱鉛筆からこのたび発売されたゲルインキボールペン。これまで、三菱鉛筆のゲルインキボールペンには「シグノ」という名前が付けられてきたが、この製品には付けられていない。

ユニボールワン

軸の色は基本的にオフホワイト。黒インキのみ黒色軸が用意されている。金属でできたクリップが特徴的だ。

 

まず、このペン最大の特徴とされる色の濃さを見てみよう。色味が異なるので単純比較はできないが、ユニボールワンの黒は従来のノック式シグノ(スタイルフィット)よりもわずかに色が濃く、シグノDX(キャップ式シグノ)と同じ程度の濃さとなっている。その一方、赤、青、緑インクはさほど濃いとは言えず、スタイルフィットと同等かそれ未満である。紙質やボール径にも依存するのかもしれないが、既存品と比べて濃いとははっきりと言えるかというと微妙な感じだ。

インクはやや水っぽく、ほかのゲルペンよりは少しだけ太めの線幅となる。筆記抵抗はシグノRT(≠RT1)やスタイルフィットと同程度である。

シグノとの比較。色の濃さの違いはわずかで、スキャン画像ではほとんど判別できない。(すべて0.38mm)

このペンの凄さは色の濃さよりもむしろ速乾性かもしれない。速乾ゲルボールペンとしては、これまでにエナージェルやサラサドライといった製品が出ているが、それらと同等の速乾性を有している。エナージェルやサラサドライは染料インクで耐水性がなかったが、このユニボールワンは顔料インクで耐水性もばっちり。高い速乾性と耐水性を両立させた、はじめてのゲルインキボールペンであると言えよう。

サラサドライとの比較。筆記後すぐに指でこすった結果。

リフィル(UMR-38S、UMR-05S)はシグノRTなどと同じ300系。サラサやエナージェルなどと互換性がある。

ブレン3C(ゼブラ)

ペン先のがたつきを抑え、「ブレない書き味」を実現したブレンの多色版が新たに発売された。

ブレン3C

多色ボールペンはどうしてもペン先のがたつきが大きくなりがちだが、このブレン3Cではその問題が著しく改善されている。ブレン単色ほどペン先が完全にホールドされているわけではないが、多色ペンではトップクラスのがたつきのなさが実現されている。従来のがたつきの少ない多色ペンと言えば、例えば三菱鉛筆の「クリフター」が挙げられるが、このブレン3Cはそれよりもがたつきが抑えられている。

口金には金属が用いられている。多色軸はリアヘビーになりがちであるが、ペン先を金属にすることによって重心バランスの調整がなされている。重心は、下軸(グリップ)と上軸の境目から約1cm後ろ側(レバー側)の位置にある。

ただし、ペン先の出る部分だけは樹脂となっている。理由は分からないが、“ブレない”ための工夫なのだろう。

ペン先のアップ
ペン先を正面から

ブレン3Cはノックレバーも特徴的。材質がラバーで、色を切り替えるときの音が低減されている。振り返れば、クリップオンマナー(現在は廃番)、クリップオンマルチ2000、スラリ300、シャーボXなどなど、ゼブラはこれまでも“音の小さい”ペンをたびたび出しており、音に対するこだわりと気遣いのあるメーカーだと思う。

レバー。黒はクリップから見て背面にある。

替芯にはブレン3C専用のSNC芯が使用されている。旧油性のSK芯と互換性があり、SNC芯をクリップオンマルチなどで使用することができるし、逆にSK芯をブレン3Cに差すこともできる。「ブレないペン先」は、軸側(口金側)の精度によって実現している模様で、SNC芯をクリップオンマルチなどに差すとがたつくが、SK芯をブレン3C軸に差すとがたつかない。

インク

インクはスラリと同じだと思われる。初期のスラリはダマと糸引きが激しかったが、それもずいぶんと改善されたように感じる。

サラサマークオンの速乾性がすごい

サラサマークオン

ゼブラから「サラサマークオン」と呼ばれるゲルインキボールペンが発売された。上から蛍光ペンでなぞっても筆跡がにじまないことを売りにしたペンだ。

しかしこのペンの特徴はそれだけではないようだ。「蛍光ペンでにじまない」ことの副次的な効果なのか、速乾性も高いレベルで有しているのである。

筆記後、すぐor一定時間をおいて指でなぞった結果
(※分かりやすくするため、コントラストを強めにしている)

上は、通常版のサラサ、速乾性が売りのサラサドライ、そしてこのサラサマークオンの速乾性をテストした結果である。すると、サラサマークオンは、サラサドライには及ばないものの、高いレベルで速乾性を有していることが分かる。コピー用紙の上では、1、2秒経てばもう掠れることはない。

筆跡を水でなぞった結果

これまで、速乾性を謳ったゲルインクペン(サラサドライ、エナージェル)は水性染料インクであり、その代償として耐水性を失っていた。しかし、このペンは水性顔料インクであり、耐水性と速乾性を両立することができている。これは、地味にすごいことではないだろうか。

廃番のサラサ4・サラサ3+Sが通販限定で復活

 数年前に廃番となったサラサ4・サラサ3+Sだが、通販限定で復活している模様だ。通販といっても、Amazonなどの総合通販サイトではなく、アスクルやたのめーるのようなオフィス用品通販サイトで取り扱われている。アスクル・たのめーるなどは法人向けなので、個人ならば相当する個人向け通販サイト(ロハコ・ぱーそなるたのめーるなど)で購入する必要がある。
 個人向け通販サイトでサラサ4・サラサ3+Sを購入できるサイトを以下にまとめた。
サイト名 サラサ4 サラサ3+S 相当する
法人向けサイト
透明 透明
ロハコ アスクル
ぱーそなるたのめーる たのめーる
マイカウネット カウネット
ココデカウ フォレストウェイ
●=取り扱いあり -:取り扱いなし
廃番前に存在したオレンジ軸の再販はない模様
 廃盤

ダイソー ゲルインクボールペン(キャップ式No.15&ノック式No.12)


 ダイソーで売られている2本で100円+税。店頭で見た限りでは、色はシルバーのみ、ボール径は0.28mmと0.38mmの2種類の展開。
 軸のデザインについては、おそらくラミーのサファリを意識している。ただし、軸径はサファリよりもずっと細く、グリップ部で8mmくらいだ。


 ペン先はニードルチップ。スラーピィもそうだったが、最近のダイソーはニードルチップをたまに見かける。


 書き味は良好。筆跡には耐水性があり、水性顔料インクを使用しているものと考えられる。パッケージには「Oil-based Ballpoint Pens」と書かれているが、筆跡から溶剤系の臭いはしないし、間違いだと思う(知る限り、市販されている油性ゲルボールペンはパイロットの宛名書きペンのみ。極細が発売されたらそれこそ一大事件だ!)。
 芯は全長116mm、直径約4.5mm。ナショナルブランド品だとシグノ・極細シリーズ(キャップ式)の替え芯(UMR-1系列)が近いが、長さが数mm、直径が約1mm異なる。少なくとも、シグノ極細シリーズとの互換性はない。

 さて、こちらの商品には兄弟ともいえるノック式ボールペンがある。それがこちらだ。


 シルバーとブルーの2本セットで100円+税。店頭で確認できた範囲では、ボール径は0.38mmと0.5mmの2種類の展開だ。


 こちらも書き味は良好。筆記抵抗としてはシグノRTのような従来型のゲルボールペンに近い。中抜けなどは目立たず、筆跡は安定している。また、耐水性があり、こちらも水性顔料インクの模様。なお、ペン先は普通の砲弾型だ。
 芯形状は300系。ただし、チップ径が太めで、他の300系芯と完全互換ではない。例えば、シグノ(ノック式)の芯を本品に入れることはできるが、その逆は不可能だ。

シグノ(キャップ式)に新色12色登場


 シグノ(キャップ式)に新色12色が登場した。キャップ式のゲルボールペンは縮小傾向なのかなと思っていたが、まだまだ健在のようだ。各色とも、ボール径は0.38mmのみ。

 それでは、それぞれの色をチェックしていこう。


 まずはライトピンク。シグノにはピンクと名の付く色がすでに3色あるが、そのいずれよりも明るい色。サラサのミルクピンクが近い。


 紫系統の2色。「ライラック」は、明るく赤みを帯びた紫。サラサのミルクパープルが近い色だ。「パープル」はシグノの紫よりも赤みを帯びた色で、サラサの紫が近い。もともとシグノに“紫”があるが、こちらはいわゆる“バイオレット”で、青みを帯びた紫色だ。


 続いて「プルシアンブルー」。青よりも深く、ブルーブラックよりも明るい色味。ありそうでなかった色だ。色相的にはサラサのブルーブラックが近そうだが、明度は全く異なる。


 「ブルーグリーン」はその名の通り青と緑の中間色。シグノのエメラルドより明るく、青色寄りだ。一方、サラサのブルーグリーンと比べると、緑色寄りだ。


 「アップルグリーン」は薄い黄緑色。字を書いても読みづらい。シグノにはライムグリーン、サラサにはライトグリーンという黄緑系の色があるが、そのいずれよりも薄く明るい色だ。


 「イエロー」もまた字を書くにはふさわしくない非常に明るい色。シグノ、サラサのいずれにも黄色系の色があるが、いずれも可読性を考慮していて山吹色のような色である。それに対して、この「イエロー」は正真正銘の真っ黄色だ。


 茶系3色。薄い方から、「ベージュ」「カーキ」「ブラウン」。「ベージュ」は「イエロー」同様、薄すぎて字を書いても読めない。「カーキ」「ブラウン」は同系色で、「カーキ」の方が明るい。色相的にはシグノ・ブラウンブラックやサラサ・茶よりも黄色寄り。またこのどちらよりも明るい色だ。


 最後にグレー系2色。シグノにはこれまでグレー系の色はなかった。サラサのグレーと比べると、「グレー」はサラサよりも薄く、「ダークグレー」はサラサよりも濃い、そんな関係だ。


 ゲルインキボールペンの多色化が進むご時世、シグノも31色という大所帯になってしまった。かつてのハイテックCのように、後になって縮小……なんてことにならないことを祈るばかりである。

 最後に、シグノの“なくなってしまった”色で締めくくろう。この波に乗って、この2色も復活してほしいところだ。


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