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千早赤阪村にコンビニがないのは何故か

 大阪府内唯一の村である千早赤阪村で、出店助成金を詐取したというニュースが流れている。それはそれとして、このニュースに際して、「府内で唯一コンビニのない市町村」というフレーズがたびたび取り上げられている。そもそも、何で千早赤阪村にはコンビニがないのだろうか。少し考えてみた。

 千早赤阪村の人口は約5,000人で、大阪府内ではワーストだが、極端に人口が少ないわけではない。コンビニの商圏人口が3,000人程度だと考えれば、千早赤阪村にもコンビニができておかしくないようにも思える。しかし、実際には出店に至っていないのは、「人口の散在」と「村外のアクセスしやすい場所に店がある」ことの2つが原因だと推測する。
 まず、前者については、村全体で5,000人の人口を擁するものの、その過半数が住むような中核的集落が村には存在しない。人口の最も多い地区が、ニュータウンとなっている小吹台(約2,000人)で、その次が町役場のある森屋(約1,000人)。続いて、500人程度の規模の集落が2つ(水分、東阪)ある。どの集落にコンビニを作っても、商売を成立させるのに十分な人口がないというわけだ。
 なお、小吹台地区にはコンビニではないものの個人商店は存在し、最低限の食料品・日用品はそこで購入可能である(逆に言うと、この人口規模ならそれ以上の商店は経営が成り立たないのだろうと思われる)。
 次に、後者に関して言えば、村を少し出ればコンビニがあり、わざわざ村内に作らずともコンビニへアクセスできる現状がある。小吹台地区に着目すると、河内長野駅方面へのバスが頻繁に運行されており、そちらへ行けばスーパーやコンビニがある。森屋地区については、隣接する河南町の中地区に「スーパーセンターオークワ」があり、そこから1km北上するとコンビニ(ファミリーマート)がある。

 この先、村内にコンビニができる可能性を挙げるならば、河南赤坂バイパスの全通時だろうか。いつになるのか分からないが、全通した暁には交通量の増えることが予想される。さすれば、水分地区に「大阪府最後のコンビニ」として出店する目があるのではないだろうか。

(2019.11 文章を修正)

「警笛鳴らせ」が何度も

 大阪府道110号・茨木余野線。山麓の茨木市中河原から、山間部に入っていき、豊能町余野までを結ぶ路線だ。
 この道路、豊能町内では「警笛鳴らせ」の標識が何度も出現する。危険回避時以外では、唯一、警笛を合法的に鳴らすことができる(鳴らさなければならない)タイミングだ。しかし、他車が鳴らしているところを見たことがない。

自転車スピード落せ


「自転車スピード落せ」の標示

 「スピード落せ」の標示は数あれど、自転車を対象としたものは珍しい?
(大阪府南河内郡千早赤阪村水分)

小吹台


小吹台

 大阪府内唯一の村である千早赤阪村にあるニュータウン。最寄りの河内長野駅まで路線バスで20分ほどで、そしてそのバスもおおむね30分間隔で運転されているため、「村」と言えどそれほど不便なわけでもない。
 村域の端っこ、河内長野市との市境付近に位置し、村役場のある森屋地区からは離れている。「村」という言葉を住所に入れたいがために、ぎりぎり「村」となるところに敢えて造成したような感じだ。


小吹台2

 人口は約2000人で、村民のおよそ3分の1がここに住んでいることになる。
 日頃の買い物は河内長野市などに依存していると考えられるが、ニュータウン内の中心には小規模な商店が数軒建っている。


ニュータウンの中心に何軒か商店がある

能勢ニュータウン(平和台)

 以前、北摂の山中にあるニュータウン「希望ヶ丘」を紹介した(リンク)。「限界ニュータウン」とも言われるこの手の住宅地は「希望ヶ丘」に限らず北摂地域に山ほどあって、今回はその中でも「能勢ニュータウン(平和台)」を訪問した。
 「能勢ニュータウン」はその名の通り大阪府能勢町にある。「大阪のてっぺん」を自称する、大阪府最北の市町村。大阪平野とは山で隔てられた場所にあり、府内では数少ない、のどかな里山風景が今なお残る町だ。このニュータウンはそんな町の、宿野(しゅくの)と呼ばれる地区にある。


 それほど規模のあるニュータウンではなく、家々はざっと見た感じで100軒ほど。1世帯4人としても400人ほどの人口だ。
 山腹に家々が並び、その周囲には「のどかな風景」が広がる。


能勢ニュータウン

 町内に鉄道路線はないので、使える公共交通機関は路線バスに限られる。大阪都心の梅田までは路線バスと鉄道(能勢電鉄、阪急電鉄)を乗り継いで1時間ほど。通えない時間ではないが、路線バスは2時間に1本しかなかったりと、便利が良いとは言いがたい。とは言え、この辺りは道路がちゃんと整備されているので、自動車での移動がメインかもしれない。


ニュータウン内

 昼下がり、ニュータウンの中に人影はほとんどなく、ひっそりとしていた。「閑静」という言葉がまさにふさわしい。荒れ果てているとか、見捨てられてしまっているとか、そういった雰囲気は感じられない。
 ニュータウン内は住宅ばかりで、それ以外の施設や商店は見当たらない。役場などの公共施設の集まる一帯は、ここから約3キロメートル離れたところにあり、諸々の用件はそこで済ませることになる。買い物にはもう少し足を伸ばす必要があり、当ニュータウンから5キロメートルほど離れた栗栖・森上地区にスーパーやコンビニがある。
 都会の延長としてのニュータウンと考えると、かなり不便と言わざるを得ない。しかし、山間の町の一集落として考えると、なかなか落ち着いて美しいところではないだろうか。

◆ ◆ ◆

   実は、この辺りのニュータウンはここだけではない。能勢ニュータウンの前を通る府道を北へ少し行けば、「能勢ネオポリス」という住宅地がある。さらに、この府道をもっと北上し、大阪・京都府境をわずかに越えたところにある亀岡市畑野地区にも、ニュータウンのような住宅地がある。


周辺地図

大阪環状線の全駅に発車メロディ

 大阪環状線の発車メロディが全駅に導入されるという。大阪駅など4駅では先行導入されていたが、それがすべての駅に広がることになる。

『大阪環状線改造プロジェクト』進行中 大阪環状線発車メロディ全駅曲目決定! - JR西日本

 選曲はバラエティに富んでいて非常に面白い。大阪にゆかりのある歌手の曲が並ぶ一方で、焼肉の匂いが絶えない鶴橋駅の「ヨーデル食べ放題」や、新今宮駅の「新世界より」のように、受け狙いとしか思えない選曲も。ただ、それも大阪らしいといえばらしいのかな。

 ところで、大阪城公園駅の「法螺貝」(オリジナル曲)って何なんだろう。電車が発とうとするたびに「ボオォ―――」とか鳴らすのだろうか。だとしたらすごいな。

大阪市営地下鉄のサインシステムが新デザインに

大阪・本町駅に新デザインの案内表示-「実感できるサービスアップ」の一環で /大阪 - Yahoo!ニュース

 大阪市営地下鉄のサインシステム(標示類)のデザインが新しいものになるという。本町駅で先行的に更新されているようだ。
 日本語部フォントはこれまでの「見出ゴ」から「ヒラギノUD角ゴ」に変更。ヒラギノUD角ゴは、懐を狭くして字間の隙間を広げることによって可読性を上げた(※1)、UD系フォントの中では異色の存在。視認性と公営企業の真面目なイメージを両立させた選択なのかもしれない。このフォントがサインシステムで大々的に使われたのはこれが初めてではないだろうか。


※1 ヒラギノUDについて聞いてみた@字游工房 - CBCNET

北大阪ネオポリス(希望ヶ丘)

 北大阪ネオポリス(希望ヶ丘)は、大阪府北部の豊能町は、町役場の存在する余野地区から西へ1kmほどのところにあるニュータウンである。下に、地図を掲載する。


 地図を見る限りはよくあるニュータウンなのだが、ここでぜひ縮尺を小さくしてほしい。そうすると、このニュータウンがとんでもない山奥にあり、孤立の様相を呈していることが分かるだろう。
 なぜこんなところにニュータウンがあるのか。通り一遍の歴史を紹介しておこう。このニュータウンができたのは昭和末期はバブルのころ。将来の好況を見込み、「将来的には鉄道や道路がここまで伸びてくる」「そうすれば土地の値段も上がって資産となる」などという触れ込みで、このニュータウンは生まれた。しかし、バブルも長くは続かず崩壊。目論見はすべて空振りに終わってしまった。都市が発展すれば住宅街はどんどん山の手へ広がっていく。そこを先走りすぎた結果が、この希望ヶ丘なのである。
 立地から分かるように、交通はとても不便で、最寄りの千里中央駅や池田駅までバスで1時間弱かかる。仮に大阪市内まで行こうものなら2時間は見ておかないといけない。また、最寄りの高校や救急病院もやはり1時間ほど離れた場所にあり、日常生活を送るには何かと不便な立地だと言えよう。このような有様から、「絶望ヶ丘」と揶揄されることもあるという。


希望ヶ丘の中心となる通り

 そんな希望ヶ丘に、ある日曜日に訪問してみた。
 訪問してみてまず感じたことは、すでに活力を失ってしまったわけではなさそうだということだ。ニュータウンの高齢化が叫ばれて久しいが、どの年代の人々も偏りなくいるように思われた。街区内には公園がたくさん存在し、その多くでは遊ぶ子供の姿が見られた。ただ、このニュータウンの造成時期が昭和末期であることを考えると、高齢化問題はここからが正念場であるのかもしれない。


街区内の公園の一つ(希望ヶ丘六号公園)

 住民たちが望んでこの地に住んでいるのかは分からない。住宅地としての価値は下がっているため、おいそれと家を売り払うわけにもいかず、不満を抱えながら生活しているのかもしれない。千里中央駅へ向かう路線バスの本数は朝の7時前後に最も多くなる。毎日、長時間の通勤・通学をしていることが窺われる。2007年には千里中央方面へのバイパスとなる箕面有料道路が開通したが、希望ヶ丘からこの道を経由する路線バスはまだ存在せず、旧来の山道を上り下りしているのが現状だ。


住宅街

 希望ヶ丘に希望は残されているのだろうか。周辺施設や交通環境を見る限りは、厳しい状況であると言わざるを得ない。しかし、これはあくまでも部外者が外からの目線でとやかく言っているだけである。周辺の豊かな自然環境であるとか、落ち着いた住環境であるとか、よそ者には分からないこの街の魅力があるのかもしれない。

そねちか

 大阪は梅田の地下街を、南へ南へ進んだ果てにある謎の空間。よく日本各地の観光パンフレットが置かれているが、人気があまりなく、薄暗く、どこかしら不気味である。



 「北新地駅前地下広場」「みちまちスクエア」という名前もある。調べたところ、たまにこの場でイベントをやっているらしい。

小さな標識

「国道27号はあちら」

(福井県大飯郡高浜町)

「東浅香山交差点」

(大阪府堺市北区)

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