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タグ「地理」の検索結果は以下のとおりです。

最北の書店が閉店

日本最北の書店である、北海道稚内市にあるクラーク書店が本日閉店した。

この書店にはこれまで何度か訪問し、一度書籍を購入したこともある。大型店舗ではないが、個人商店のように小さいわけでもなく、稚内という都市の規模を考えれば十分な大きさの書店だった。こういった店舗が町の書籍文化を支えているのだなと感じていたが、ネット通販の拡大などには勝てなかったようだ。

クラーク書店(北海道稚内市)

共同通信によれば、離島を除けば、明日からの最北の専業書店は枝幸町にある三浦書店になるという。

こちらの書店も訪問したことがある。店の規模はさほど大きくないが、人口密度の低いこの地域においては、書店があるということだけでも貴重な存在であると言えるだろう。

三浦書店(北海道枝幸町)

なお、稚内から書籍を購入できるところが完全に消えたというわけではない。専業の書店に限らなければ、総合スーパーの西條や、レンタルビデオ店のゲオ稚内店で書籍の取り扱いがある。

百貨店の存在しない都道府県が生まれる

大沼(2018年11月撮影)

本日1月27日、山形県唯一の百貨店だった「大沼」が経営破綻し、同時に閉店となった。これにより、この数十年ではじめて、百貨店のない都道府県が生まれることとなった。

徳島県唯一の百貨店である「そごう徳島店」が今年の8月末に閉店する予定で、これにより同県が「百貨店がない都道府県」の第一号になると見込まれていたが、経営破綻という衝撃的な形で先を越す都道府県が現れることになってしまった。

「大沼」は山形市の中心市街地である七日町に位置していたが、その七日町自体が空洞化している状況。以前に大沼に行ったことがあるが、客の入りは良くない印象だった。

百貨店の需要はただでさえ減っているが、大沼の場合、それに加えて結びつきの強い仙台市にある百貨店に需要が吸われていたはずで、二重の困難を強いられていたのだと推測される。

千早赤阪村にコンビニがないのは何故か

 大阪府内唯一の村である千早赤阪村で、出店助成金を詐取したというニュースが流れている。それはそれとして、このニュースに際して、「府内で唯一コンビニのない市町村」というフレーズがたびたび取り上げられている。そもそも、何で千早赤阪村にはコンビニがないのだろうか。少し考えてみた。

 千早赤阪村の人口は約5,000人で、大阪府内ではワーストだが、極端に人口が少ないわけではない。コンビニの商圏人口が3,000人程度だと考えれば、千早赤阪村にもコンビニができておかしくないようにも思える。しかし、実際には出店に至っていないのは、「人口の散在」と「村外のアクセスしやすい場所に店がある」ことの2つが原因だと推測する。
 まず、前者については、村全体で5,000人の人口を擁するものの、その過半数が住むような中核的集落が村には存在しない。人口の最も多い地区が、ニュータウンとなっている小吹台(約2,000人)で、その次が町役場のある森屋(約1,000人)。続いて、500人程度の規模の集落が2つ(水分、東阪)ある。どの集落にコンビニを作っても、商売を成立させるのに十分な人口がないというわけだ。
 なお、小吹台地区にはコンビニではないものの個人商店は存在し、最低限の食料品・日用品はそこで購入可能である(逆に言うと、この人口規模ならそれ以上の商店は経営が成り立たないのだろうと思われる)。
 次に、後者に関して言えば、村を少し出ればコンビニがあり、わざわざ村内に作らずともコンビニへアクセスできる現状がある。小吹台地区に着目すると、河内長野駅方面へのバスが頻繁に運行されており、そちらへ行けばスーパーやコンビニがある。森屋地区については、隣接する河南町の中地区に「スーパーセンターオークワ」があり、そこから1km北上するとコンビニ(ファミリーマート)がある。

 この先、村内にコンビニができる可能性を挙げるならば、河南赤坂バイパスの全通時だろうか。いつになるのか分からないが、全通した暁には交通量の増えることが予想される。さすれば、水分地区に「大阪府最後のコンビニ」として出店する目があるのではないだろうか。

(2019.11 文章を修正)

県庁所在地への人口の集中度ランキング

  • 2017/11/13 20:29
  • タグ:地理
 県庁所在地と所在地以外の県下最大都市の人口を比較して、県庁所在地への人口集中度のランキングを作成した。

(1)県庁所在地がずば抜けている(県庁所在地の人口が、第二都市に比べて5倍以上)
都道府県 県庁所在地 県庁所在地を除き
最大の都市
A/B
市名 A 人口(人) 市名 B 人口(人)
東京都 特別区 9,272,565 八王子 576,526 16.08
京都府 京都 1,474,570 宇治 184,726 7.98
宮城県 仙台 1,082,185 石巻 147,236 7.35
高知県 高知 337,360 南国 47,999 7.03
熊本県 熊本 741,115 八代 127,540 5.81
北海道 札幌 1,953,784 旭川 339,797 5.75
愛知県 名古屋 2,296,014 豊田 422,780 5.43
 トップは東京都。特別区を一つの市として扱うのは適切なのか分からないが、とにかく23区に人口が集中している。
 また、高知県は、高知市以外に人口5万人を超える市が存在せず、一極集中の様相を呈している。

(2)県庁所在地への集中度合いが高い(第二都市に比べて3倍以上、5倍未満)
都道府県 県庁所在地 県庁所在地を除き
最大の都市
A/B
市名 A 人口(人) 市名 B 人口(人)
和歌山県 和歌山 364,285 田辺 74,777 4.87
鹿児島県 鹿児島 600,008 霧島 125,900 4.77
石川県 金沢 465,810 小松 109,321 4.26
大分県 大分 478,335 別府 122,193 3.91
香川県 高松 420,943 丸亀 110,063 3.82
徳島県 徳島 258,602 阿南 73,100 3.54
秋田県 秋田 315,374 横手 92,214 3.42
愛媛県 松山 515,092 今治 158,185 3.26
大阪府 大阪 2,691,742 839,891 3.20
栃木県 宇都宮 518,761 小山 166,795 3.11
 極端ではないものの、県庁所在地に人口が集中している府県がこちら。
 和歌山県徳島県秋田県には県庁所在地以外に人口10万人を超える都市がなく、県庁所在地への人口集中度が高い。

(3)県庁所在地以外に有力な都市がある(第二都市に比べて1.5倍以上、3倍未満)
都道府県 県庁所在地 県庁所在地を除き
最大の都市
A/B
市名 A 人口(人) 市名 B 人口(人)
福井県 福井 266,002 坂井 90,300 2.95
新潟県 新潟 810,514 長岡 275,246 2.94
奈良県 奈良 360,439 橿原 124,126 2.90
兵庫県 神戸 1,537,860 姫路 535,807 2.87
山梨県 甲府 193,123 甲斐 74,417 2.60
広島県 広島 1,194,507 福山 465,004 2.57
岐阜県 岐阜 406,866 大垣 159,927 2.54
神奈川県 横浜 3,726,167 川崎 1,475,300 2.53
滋賀県 大津 340,972 草津 137,327 2.48
岩手県 盛岡 297,669 一関 121,625 2.45
富山県 富山 418,900 高岡 172,256 2.43
宮崎県 宮崎 401,156 都城 165,098 2.43
沖縄県 那覇 319,449 沖縄 139,315 2.29
埼玉県 さいたま 1,264,253 川口 578,245 2.19
山形県 山形 252,453 鶴岡 129,630 1.95
佐賀県 佐賀 236,398 唐津 122,859 1.92
長崎県 長崎 429,644 佐世保 255,648 1.68
福岡県 福岡 1,538,510 北九州 961,280 1.60
千葉県 千葉 972,639 船橋 622,823 1.56
長野県 長野 377,803 松本 243,383 1.55
岡山県 岡山 719,584 倉敷 477,435 1.51
 このあたりの比率になると、県庁所在地が最大であることは明らかなものの、第二都市もそれなりに有力であると言えるだろう。

(4)県庁所在地と同等規模の都市がほかにもある(第二都市に比べて1倍以上、1.5倍未満)
都道府県 県庁所在地 県庁所在地を除き
最大の都市
A/B
市名 A 人口(人) 市名 B 人口(人)
鳥取県 鳥取 193,766 米子 149,382 1.30
青森県 青森 287,622 八戸 231,379 1.24
島根県 松江 206,407 出雲 171,576 1.20
茨城県 水戸 270,823 つくば 227,029 1.19
 県庁所在地が最大人口であるものの、第二都市も近しい人口規模である県がこちら。県下に有力な都市が二つあるような形だ。
 鳥取県は、鳥取市と米子市が近い人口規模で、それぞれの都市圏が県下で並立している。
 青森県は、八戸市に次ぐ第三都市の弘前市(177,549人)も人口が多く、三都市並立とも言える。

(5)県庁所在地が県内最大都市ではない
都道府県 県庁所在地 県庁所在地を除き
最大の都市
A/B
市名 A 人口(人) 市名 B 人口(人)
群馬県 前橋 336,199 高崎 370,751 0.91
三重県 280,016 四日市 311,089 0.90
静岡県 静岡 705,238 浜松 798,252 0.88
福島県 福島 294,378 いわき 349,344 0.84
山口県 山口 197,502 下関 268,617 0.74
 最後に、県庁所在地が最大都市ではない県がこちら。
 福島県の福島市はいわき市、郡山市に次いで県内第三位の都市である。
 最下位の山口県、経済や商業の中心は完全に下関市であり、政治と経済の中心が分離されていると言えるかもしれない。

(人口は2015年国勢調査による)

緑苑坂

 京都府宇治田原町。宇治茶が特産の町だが、その山間部に「緑苑坂」というニュータウンがある。
 場所は近鉄新田辺駅・JR京田辺駅からバスで40分程度のところ。立地だけ見ると、北摂山間部の各所に代表される「限界ニュータウン」のようだが、どうやら、ここはそういうところではないようだ。


緑苑坂ニュータウン

 緑苑坂にある家々は新しいところが多い。ここ数年の間に新築されたような家も、そこかしこに見られる。今もなお分譲が進められているようで、バブル時の勢いで造成されたニュータウンとは、様子を異にする。


ニュータウン内の一区画

 京都駅まで1時間半、大阪駅まで2時間弱という立地だが、そういった都市部への通勤者がここに住んでいるのかと言われると、必ずしもそうではなさそうだ。
 ニュータウンの外縁部には、数社の企業が立地しており、企業団地「緑苑坂テクノパーク」を形成している。このニュータウンは、その企業団地の造成と合わせて、職住近接型ニュータウンとして作られたものだそうだ。また、国道を挟んだニュータウンの南側には、「宇治田原工業団地」があり、こちらにも数十社の企業・工場が立地している。


ニュータウンから望む宇治田原工業団地

 ニュータウンの入口付近にコンビニが一軒、2、3km離れた町の中心部にスーパーやホームセンターがある。都会並の利便性は望むべくもないが、日常的な買い物くらいなら問題ないだろう。


ニュータウンは高台に位置し、見晴らしの良いところも

 将来的には近くに新名神高速道路のインターチェンジができ、企業団地としてもますます利便性が高くなるという触れ込みらしいが、その可能性は未知数だ。とは言え、まだ発展の余地を残していそうな、そんなニュータウンなのであった。

「警笛鳴らせ」が何度も

 大阪府道110号・茨木余野線。山麓の茨木市中河原から、山間部に入っていき、豊能町余野までを結ぶ路線だ。
 この道路、豊能町内では「警笛鳴らせ」の標識が何度も出現する。危険回避時以外では、唯一、警笛を合法的に鳴らすことができる(鳴らさなければならない)タイミングだ。しかし、他車が鳴らしているところを見たことがない。

牛丼


 すごい立地だな、といつも思う。

(京都市右京区西院)

謎のスーパー「サンウエキ」


 マークはどう見てもイズミヤなのだけど、「サンウエキ」。


 扱っている商品がイズミヤと同じだし、グループ会社か何かなのだろう。
 ちなみに、中はかなり閑散としていた。つぶれないか心配だ。

 (兵庫県丹波市春日町)

(2018.05.28追記)
 残念ながら、つぶれてしまったそうだ。

小吹台


小吹台

 大阪府内唯一の村である千早赤阪村にあるニュータウン。最寄りの河内長野駅まで路線バスで20分ほどで、そしてそのバスもおおむね30分間隔で運転されているため、「村」と言えどそれほど不便なわけでもない。
 村域の端っこ、河内長野市との市境付近に位置し、村役場のある森屋地区からは離れている。「村」という言葉を住所に入れたいがために、ぎりぎり「村」となるところに敢えて造成したような感じだ。


小吹台2

 人口は約2000人で、村民のおよそ3分の1がここに住んでいることになる。
 日頃の買い物は河内長野市などに依存していると考えられるが、ニュータウン内の中心には小規模な商店が数軒建っている。


ニュータウンの中心に何軒か商店がある

月ヶ瀬ニュータウン

 京都府南山城村。京都府の東南端に位置し、府内唯一の村である。山中にあり人口は3000人に満たない程度。そんな村を散策していたら、ニュータウンを発見。


月ヶ瀬ニュータウンの道路の一つ

 「月ヶ瀬ニュータウン」というそうだ。ちなみに、「月ヶ瀬」は本来ここから10km南の奈良県内にある地名だが、名前がきれいだからか、この辺りの施設には「月ヶ瀬」の名を冠するところがちらほらと見られる。
 2010年の国勢調査による人口は1000人弱だそうで、村民の3分の1がここに住んでいることになる。


店舗の並ぶ一帯
シャッターの下りている店が多いのは、日曜に訪れたからか、それとも営業をやめてしまったからか。

 閑静だが人気(ひとけ)はあるし、寂れている印象も特段ない。ただ、都市から見て奥深いところにあり、どういう経緯で作られたニュータウンなのか分からない。

 最寄りのJR関西本線・月ヶ瀬口駅から大阪や京都まで、いずれも1時間半~2時間程度。通勤不可能とまでは言えないが、通うにはなかなか辛いのではないだろうか。
 鉄道や自動車で30分程度の伊賀市周辺に大企業の工場がいくつもあるから、その辺りで仕事をしている人が住んでいるのかもしれない。

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