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神戸電鉄粟生線の輸送密度(2015年版)

前回の記事:神戸電鉄粟生線の輸送密度

 第12回大都市交通センサス(2015年)の調査結果が発表されていたので、神鉄粟生線の輸送密度を算出した。

区間 輸送密度(人/日)
2015年 2010年
全線(鈴蘭台~粟生) 9907 10631
鈴蘭台~志染 15564 15611
志染~粟生 3417 4919
※小数点以下四捨五入

 ご覧の通り、志染以西の区間(志染~粟生)で激減しており、特定地方交通線の4000人/日ラインを割り込んだ。2014年のダイヤ改正における、この区間での大量減便が影響したものと考えられる。ただし、あれだけの減便をした以上、乗客の減ることは想定内であって、改正が間違っていたということはただちには言えないだろう。
 2017年には西鈴蘭台~志染の区間でも昼間の本数を半減するダイヤ改正を行っており、粟生線の置かれた状況は厳しさを増している。

「スルッとKANSAI 3dayチケット」で端っこを目指す~(2)最西端・最東端編

 「3dayチケットで端を目指す旅」の2日目は最西端と最東端を一日で巡る。どちらも鉄道の駅だ。


 スタートは阪神梅田駅。9時20分発の直通特急に乗車する。車両は直通する山陽電車のもので、快適なクロスシート。阪神間3路線の中では最も遅い阪神線だが、それでも線形を考えれば十分な快走ぶりだ。
 神戸市中心部の地下線を過ぎて、山陽須磨駅付近からは海沿いを走る。並行するJRよりも高い位置に線路が敷かれており、見晴らしが良い。今日は曇りの予報だが、この辺りだけ晴れている。
 JRの新快速が速すぎるのでその存在が霞みがちだが、山陽電車も実はけっこう速い。10時55分、飾磨駅に到着、ここで網干線の電車に乗り換える。10時59分に飾磨駅を発車。先ほどまでとは違って電車はゆっくりと走る。単線なので、途中で行き違い待ちもあったりする。


 20分ほど乗車して、11時16分、終点の山陽網干駅に到着。ここが、3dayチケットの「最西端」だ。


 駅の近くで昼食をとり、折り返して次は最東端へ。12時7分、山陽網干駅を発つ。乗ってきたルートを戻る。飾磨駅で本線に乗り換えて、13時50分、尼崎駅に到着。ここで、阪神なんば線に乗り換える。


 13時55分、尼崎発。区間準急の大和西大寺ゆきに乗車する。線内は各駅に止まり、14時20分に鶴橋駅に到着。ここで乗り換えだ。いつもは焼肉の臭いが絶えないところだが、なぜか今日は臭わない。


 14時34分、鶴橋駅を発車。急行の名張ゆき。真っ昼間とあって車内は空いている。天気がしだいに悪くなってきて、雨も降り出してくる。途中、紅葉の名所である長谷寺駅に臨時停車するが、ぐずついた天気とあって、ホームに人はまばらだ。
 三重県に入り、15時42分、名張駅に到着。ここで乗り換える。15時49分、普通・伊勢中川ゆきが名張駅を発車。先ほどまで乗ってきた急行電車はとても空いていたが、この普通電車は短い2両編成で車内はにぎやかだ。


 10分ほど乗車して、16時ちょうど、青山町駅に到着。ここが、3dayチケットの最東端だ。


(3)最南端編へ

謎のスーパー「サンウエキ」


 マークはどう見てもイズミヤなのだけど、「サンウエキ」。


 扱っている商品がイズミヤと同じだし、グループ会社か何かなのだろう。
 ちなみに、中はかなり閑散としていた。つぶれないか心配だ。

 (兵庫県丹波市春日町)

(2018.05.28追記)
 残念ながら、つぶれてしまったそうだ。

神戸電鉄粟生線の輸送密度

 赤字で廃線も取り沙汰されている神戸電鉄粟生線の輸送密度を算出してみた。
 第11回大都市交通センサス(国土交通省)の「駅別通過人員表」を元に、計算を行った。なお、この調査は2010年に行われたもので、データとしてやや古い。したがって、現在の輸送密度はこれよりも低いことが推測されるということに注意されたい。

区間輸送密度(人/日)
全線(鈴蘭台~粟生)10631
鈴蘭台~志染15611
志染~粟生4919
※小数点以下四捨五入

 全線の他に、志染以東・以西でも輸送密度を算出した。志染で分けたのは、2012年のダイヤ改定で志染以西の区間で大減便が行われ、志染以西の部分廃止も検討されているのではないか、という噂があったからだ。
 志染~粟生間の輸送密度は4919人/日となっており、特定地方交通線の4000人/日というラインは超えている。しかし、乗客数の減り続ける現状を考えれば、いずれは下回るだろう。そう考えれば、廃線もやむを得ないのかもしれない。ただ、ラッシュ時に乗客が偏る路線なので、路線バスに転換したところで客を捌けきれるのか、疑問は残るところだ。
 そもそも、4000人/日というラインを下回りながらも運営されている鉄道路線は山ほどあるわけで、最終的には自治体や沿線住民にどこまで存続させる気があるのか、といったところにかかってくるのではないかと思う。

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